30013904350_7aa9087f58_z

様々な最新のテクノロジーが導入されている最近のMLBですが、今回はドジャースの新たな試みを紹介したいと思います。

 

ドジャースでは今季から打撃練習用にVRの機器を導入しています。これは選手がVR用のヘッドセットを着けると、全てのMLBの投手のリリースポイント・球速・ボールの変化等を見る事が出来る機器です。また背景も全てのMLBの球場に対応しています。

 

この機器は、かつてマイナーリーグで捕手をしていたクリス・オダウド氏が父親で前ロッキーズGMであるダウ・オダウド氏と共に設立したWIN Realityという会社が提供しています。ドジャースの他にも9チームほどが活用しているようです。

 

現状この装置は、ドジャースの選手の打撃練習の中心的存在というより補助的な扱いで使われています。チーム内でもコリー・シーガーやAJ・ポロックはかなり好んで利用しているようですが、一切利用していない選手もいます。また特定の投手のビデオだけ見るという使い方をする選手もいます。

 

また必ずしもこの"VR打撃練習装置"が万能かというとそうでもないようです。例えば主力のジャスティン・ターナーは4回利用しましたが、いずれの試合もノーヒットに終わっています。

 

ベテラン捕手のラッセル・マーティンはこの最新装置のポテンシャルの高さを認めつつも、あくまでビデオであり本物のボールを見るのとは別物である点を指摘しています。

 

しかしシーズン序盤に長期離脱を強いられたシーガーとポロックは、離脱期間にVRでの映像を見る事で、ボールを見る感覚を維持していたようで有用な面が多いのも間違いないでしょう。

 

また今季MLBデビューを果たしチームに貢献している新人マット・ビーティのエピソードを紹介しましょう。現地529日ドジャースはメッツと対戦しました。メッツの先発は球界屈指の剛腕であるノア・シンダーガードでした。ビーティはその日以前にシンダーガードとの対戦経験がありましたが、試合前にVRを使い打撃練習でシンダーガード対策をしていました。その結果試合では第1打席でタイムリーツーベース、第2打席でもシングルヒットを放ちました。まさにVR機器を上手く利用できた例と言えるでしょう。

 

2年連続でワールドシリーズで敗れているドジャースですが、今季こそはVR機器の力も借りて悲願となるワールドチャンピオンに輝けるか注目していきたいと思います。

 

参考:Virtual reality batting practice head-set is Dodgers’ real-life preparation tool

https://www.latimes.com/sports/dodgers/story/2019-08-22/virtual-reality-batting-goggles-headset-dodgers-baseball-chris-dan-odowd

 

今回はLos Angeles Timesの記事を参考に作成しましたが、有料サイトであるThe Athletic でも5月にドジャースのVR機器導入についての記事が掲載されていますので、リンクを貼っておきます(リンク先は会員限定で公開されています。ご注意ください)

 

Photo BY: Arturo Pardavila III