MLBの読み物

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2019年07月

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どうもこんばんは。
今日は大きなトレードがありました。それを中心に今日のトレードを振り返ります。

 

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CLE獲得

ヤシエル・プイグ(OFMLB)

フランミル・レイエス(OFMLB)

ローガン・アレン(LHPAAA)

ビクター・ノバ(IF/OFRk)

スコット・モス(LHPAA)

CIN獲得

トレバー・バウアー(RHPMLB)

SD獲得

テイラー・トランメル(OFAA)

 

CLEの視点

インディアンスはチーム総得点と総HRがリーグ10位と打線の底上げが急務でした。投手陣は今季も安定しており、打線さえ上がってくれば地区優勝も十分狙える状況です。そこにパワーが自慢のプイグとレイエスを獲得できたのは非常に大きいと思います。

一方で気になるのがバウアー放出で投手力の弱体化でしょう。しかしこちらも私は楽観的に捉えています。投手陣は全体で現在FIPがリーグ2位、K%がリーグ4位と強力です。さらに特筆すべきはこの数字を昨年までの主力だったクルーバー、クレビンジャー、カラスコが長期離脱しながら達成している点です。さらに実力派のダニー・サラザーもリハビリ登板を始めており、彼らが戻ってくれば投手陣へのダメージはかなり抑えられるのではないでしょうか。そう考えれば投手陣へのマイナスより野手陣へのプラスが勝ると思います。

さらにプロスペクトを一切放出しなかった点も含めてかなり良いトレードだと思います。ただしプイグは今季オフにFA、レイエスはDHが最適ポジションで他の若手の将来は読めない点を考慮すると仮にPO進出を逃すようなことがあれば多くの批判を受ける事は避けられないでしょう。

 

CINの視点

レッズは現時点でWCまで6.5ゲーム差と今季のPO進出は少し厳しい立場です。しかし来季までルイス・カスティーヨとソニー・グレイにバウアーが加わったローテは地区内トップクラスですし、今季は昨年打線を支えたスクーター・ジェネットも精彩を欠いている事を考慮すると来季は地区本命になる展開も充分あり得そうです。放出したトランメルは良い選手ですが、今季は停滞感もあるのでバリューが下がった後に放出するよりはここで出すというのは大いにアリだと思います。またプイグに関しても最近はようやくエンジンがかかって来たのか好調ですが、今季の勝負を諦めるならFA保障でドラフト指名権貰うよりバウアーを獲得した方が合理的だと思うのでこちらも理に適っていると感じます。

懸念すべき事項としては、バウアーが成績低下→価値の低下→チームも低迷という負のスパイラルに陥ることでしょうか。ただここ数年のバウアーを見ているとこれは余計なお世話かなとも思います。

 

SDの視点

恐らく多くのファンは、今季既に27HRを放っているフランミル・レイエスとデビュー済みのローガン・アレンを出してトランメルしか獲得できなかった事に驚いたと思います(私もそうです)。ただファンでもない私がパドレスを批判するのもお門違いですし、本稿ではこのトレードをポジティブに見てパドレスの狙いを考えたいと思います。

確かにトランメルは今季若干伸び悩みを感じますが、まだ21歳でAAでプレイしている時点で早熟ですしここから優れた選手になる可能性はかなり高いと思います。去年のフューチャーズゲームでHRを放つなどスター性も十分で、近い将来パドレスに貢献できるでしょう。

一方レイエスはパワーに特化した選手で、守備は今季のDRS-9と悪く走塁面での貢献もほぼ期待できません。昨今のHR激増状態では、HRを打てるだけでは他の選手との差別化が難しいと言えます。昨年アストロズでチーム内2位のHRを記録したエバン・ギャティスが未だにFA状態というのはそれを象徴しています。

さらにアレンもMLBデビューは飾りましたが、実力的には微妙な感じがありMLB定着には疑問符がつきます。パドレスは投手にも有望株を多く抱えていますから、アレンに十分な出場機会を保証することも簡単ではないでしょう。この状況でマイナーで待機させる事は、本人にとってもチームにとっても不幸な結果につながる可能性が大です。そう考えれば2人の価値は今がピークになる可能性も十分ある訳で、将来チームでの立場を保証できない2人に変えてレッズのトッププロスペクトを取ってくるのは賢い動きにも思えてきます。

 

ATL獲得

クリス・マーティン(RHPMLB)

TEX獲得

コルビー・アラード(LHPAAA)

 

ATLの視点

ATLはブルペンが明確に弱く、FIPNL12位、BB/9NL最下位と中々の崩壊具合です。今日の試合も暫定クローザーのルーク・ジャクソンが1回3失点と今年のブルペンの弱さを象徴していました。そんなチーム状況を考慮すると、今季ここまでBB/9 0.95K/BB 10.75のマーティンは適任者と言えるはずで良い補強だと思います。

 

TEXの視点

今季キャリアベストのシーズンを過ごしていて、FAQOを出す可能性が限りなく低い選手と引き換えに有望株を獲得したのは悪くない印象です。ただしアラードは速球の球速がかなり遅いので、打者天国を本拠地にするレンジャーズでどれだけ活躍できるかは未知数ですが。

Photo BY Erik Drost  

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オールスターも終わり、MLBは夏の一大イベントトレード期限を迎えます。今季からトレード期限が7月に一本化された事で、各チームが慎重に動いていることもあるのか例年以上に動きはゆっくりだと言えます。そこで今回は今年のトレードデッドラインの各トレードについて簡潔に紹介していきたいと思います。

 

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フィリーズ獲得:ジェイソン・バルガス(LHPMLB)

メッツ獲得:オースティン・ボサート(CAA)

 

フィリーズの目的
バルガスは4月こそ防御率5.75で不調でしたが、5月以降は防御率3.53でシンダーガード、ウィーラー、マッツより良い数字をマーク。一方フィリーズはエースのノラが復調しましたが、ローテに入っているエフリンとベラスケスが直近6試合でそれぞれ防御率10.465.00と苦しんでいました。その意味で計算が立つバルガスの獲得はプラスに働くでしょう。メッツが獲得したボサートの今季の成績はOPS.638で盗塁阻止率は35%。フィリーズは正捕手JT・リアルミュートとの契約延長も十分ありそうなので、その場合は活躍の機会が限定されるマイナー上層の捕手を使ったトレードは良い選択だと思います。

 

メッツの目的
バルガスの来年のオプションのバイアウトが$2Mであり、こちらはフィリーズが負担します。週末に加入したマーカス・ストローマンは来年の年俸が上昇するはずで、今回浮いたお金をストローマンに回す事を想定した動きだと思います。

 

ブルワーズ獲得:ジョーダン・ライルズ(RHPMLB)

パイレーツ獲得:コディ・ポンス(RHPAA)

 

ブルワーズの目的

ブルワーズはローテを支えてきたブランドン・ウッドラフやヨーリス・チャシーンが相次いで故障者リストに入り、先発投手が必要な状況でした。ライルズは今季先発した初めの8試合の防御率1.89に対し、その後の9試合の防御率は9.57とジキルとハイドの気分を味わうシーズンとなっています。ただしその期間のBABIP.400と滅多にお目にかかれないような数字であり、開幕時までとは行かなくともある程度の復調は期待できるはずです。

 

パイレーツの目的

獲得したポンスは今季FIP2.58K% 27.5%と三振を奪えるリリーフ投手であり、近い将来MLBでその姿が見られる可能性は十分あるでしょう。アンドリュー・マッカッチェンを放出して獲得したカイル・クリックのようにライルズで将来のブルペンの層を厚くできる選手を獲得できたと考えれば、決して悪くないトレードでしょう。

Photo BY Ian D'Andrea  

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